どんなことにせよ、技量を高めるためには努力、練習が必要である。できれば毎日やるのがいい。ただ、どれくらいやるかによって、結果は違ってくるのだと思う。逆に言えば、どれくらいの成果、成功を収めたいかによって、努力の量も変わってくるだろう。
1時間、何かを毎日練習するとする。これは何もやらないよりは、かなり凄い。成長もできるだろう。とくに始めた当初は。一方、5年、10年と続けて、ある程度上達もしてきた段階で、まだ1時間だけだったら、成長は頭打ちになるのではないか。
英語学習について、毎日の学習時間が1時間だと現状維持、2時間以上で成長できると聞いたことがある。運動であれば、また時間軸も変わるだろうし、すべて時間で測ることはできないにせよ、成長に必要な努力の下限というものが存在するのではないかと思う。
その下限を見極めることは容易ではない。ただ、毎日これをこのくらいの時間やっていますといった場合、それを客観的にみて、望む成果や成功に見合うものであると感じるかどうか。実際の成功者がやっている努力と比べて、劣っているかどうか。そういう点検の仕方はあると思う。
努力を継続することはもちろん大事である。だが、ただ続けているだけで、成長がまったくみられないという事例も数多く存在する。まずは努力を継続することが第一関門であるとしても、より大きな成長、成功を望むのであれば、継続しつつ、努力の量と質を高めることが欠かせない。その壁を超えることができれば、初めて凡庸な領域から抜け出し、いわゆる成功を収められるのだろう。少なくとも自己の成長を実感でき、喜びを味わえるだろう。継続しているからといって、自動的に成功できるわけではないのだ。1時間より2時間。2時間より3時間やれば、成長、成功の確率は間違いなく上がるはず。成功するまで続ければ、失敗はしないと信じ、努力の量を上げていくことが壁を突破する方法なのだと思う。