ストレッチの効用

ふだんはストレッチをやらない。以前はせっせとやっていたが、体の柔軟性は高まったものの、それが疲労感の軽減につながったという実感はなかった。だから、やってもやらなくても、関係ないやという記憶が残り、以降、まったくやらなくなってしまった。

しかし、とにかく疲労感がすごいので、久しぶりになんとなくストレッチしてみたら、ものすごく筋肉が固くなっていることに気づいた。とくに下半身。足腰が疲れているという感覚は常にあったけど、いざストレッチしてみると、その過緊張ぶりに驚いた。これは疲れを感じるはずだ、と唸った。

だから、またストレッチを再開しようと思う。前屈も開脚も、以前はそれなりにできたものだが、いまはもうすっかりオッサンらしく、全然脚が開かないし、体も屈められない。これではいけない。ベアフットシューズに変えてあるきまわっているから下半身に疲れが溜まっているのは確かだが、それを置いておいても、これだけ身体が硬いというのは、老化現象である。

まあ、以前の経験から、ストレッチをして身体が柔らかくなっても、結局長年抱えている不定愁訴が軽減しないこともわかっている。だから、あまり効果は期待せず、しかし柔軟性は維持できるよう、ストレッチを習慣化することが大切である。何も考えず、自動的にストレッチする習慣がつけば、柔軟性は少なくとも維持できる。いまはトレーニング間隔も空けているので、以前よりはストレッチの効果、つまり疲労軽減などを感じられるのではないかとも思うが、まあ期待過ぎないようにしよう。

一から何かを習慣化するときは、なるべく毎日続けることだ。本当は夜にストレッチをして筋肉の緊張をほぐし、よく眠れるようにしたいが、別に朝にやってもいい。毎日できなくても、また再開すればいい。最初は毎日続けるのが難しいかもしれないが、それでも続けていくうちに、やるのが当たり前になる。そこまで持っていきたい。

ストレッチの種類も、基本的な3、4種類でいい。凝ったものをやり始めると、面倒くさくなって続かなくなるリスクがある。前屈、開脚、そして太ももと臀部をストレッチする種目だけで十分だろう。時間も1ポーズ30秒くらいでいい。1日数分のストレッチをするだけだ。簡単だろ。

継続は力なり。継続をやめると、途端に、びっくりするほど力が低下する。柔軟性についても、同じことだった。難しいのは、継続したからといって、成長が続けられるわけではないことだ。成長しないならやっても意味がないと思ってしまいがちだからね。ただ維持するだけにも、価値はあるのだという新しい考え方が必要になっているのかもしれない。

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