予期不安への対処は応用が効きそう

パニック発作が出るのではないかと不安が高まることを予期不安というらしい。私も飲食店などに行くとそういう不安に襲われ、めまいなどが出たりするが、場数を踏むことでそうした症状もなくなっていくという医師の助言を信じ、今では、これこそが求めていたもので、これを経験することが治るために大事なのだと自分に言い聞かせて乗り切っている。

かなりの荒療治で、悪い方に作用しなければという心配はあるものの、そうやって苦手な場所に挑戦し、発作が出ないという事実を自分に学習し続けることが大切らしい。ようは、頭が心配でいっぱいになっても、ああ不安が高まってきたなと冷静に自分を客観視する感じである。症状が出ていてしんどいのだけれども、どこか冷めた感じでそれを認識し、とくに対応することもなく、症状が消えるまでやり過ごすという態度である。

この対応法は、他のネガティブな感情にも応用できるのではないかと思う。会社での嫌な思い出が頭を占領し、怒りがこみ上げてくるときも、そういう自分のなかで起こっている感情の動きにいちいちリアクションするのではなく、ああ、怒っているなあ、くらいに認識するだけでいいのではないか。感情が動くたびになにかしなくてはと焦ってしまうが、それが負の感情を増幅させてしまうのかもしれない。

いい意味で図太くなるということである。感情が動くのは自然なことであり、いちいち動じない。自分を観察することが大切だ。と、頭でそう考えても、いざ症状や感情が噴出すると、冷静に対処するのはそう簡単ではないのだが、これを機に、ストレスへのリアクションの仕方を見直してもいいかもしれない。

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