裸足で歩く

ベアフットシューズなるものを購入した。もともとは、靴を履いていると足が蒸れやすいので、通気性のいいシューズを探していた。それで靴屋に行って、勧められたのがメレルのベアフットシューズだ。

クッションがないので、踵から着地すると、痛める。そろそろと、歩くことになる。要は裸足でコンクリートの上を歩いている感じだ。小石を踏めば、足裏がそれを察知する。いかに普段はシューズのクッションに助けられていたかがわかる。と同時に、本来の人間の歩き方からは、かけ離れてしまったのだと思い知らされる。

そんなわけで、ベアフットシューズを履いていると、ふだん使わない筋肉を使うようになる。ちょっとした筋トレだ。人間本来の歩き方になるので、姿勢が改善する効果もあるらしい。ふと、いつもの感覚で階段を勢いよく駆け下りたりしたら、痛っ!と衝撃に苦しむこともあるだろう。

ただ、人間本来の歩行ができるようになるのはいいが、コンクリートの上を裸足で歩くこと自体、不自然なことだからね。公園の落ち葉が積もった土の上をベアフットシューズで歩くことは問題なくても、平坦なコンクリートだと、舞妓さんのように歩幅を狭めながら歩くことになる。コンクリートの上を歩くには、やはり現代的な、十分なクッション性のある靴を履いたほうがいいのではないかなという感じもする。

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