YouTubeでラーメンを紹介する動画を見るようになってから、ほぼ毎日、何らかのラーメンを食べるようになってしまった。とくに二郎系を食べることが多い。二郎系以外のラーメンでも、がっつり系になりがちである。これは体が本当にラーメンを欲しているかというと、そうではないようだ。動画にインスパイアされ、通える場所にあるのであれば試してみたい、その好奇心に突き動かされているだけのようである。
だから、長くは続かない。毎日ラーメンばかり食べていると、食傷気味になる。二郎系も、しばらくはいいかなと思う。ただ、二郎系が体に悪いかどうかはよくわからない。この熱い中、塩分はむしろ必要である。アブラは細胞膜を形成したり、ホルモンの材料になったりする。タンパク質の重要性は言うまでもない。二郎系であれば野菜もそこそこ入っている(食べ切れる自信がないので野菜マシにはしない)。むしろ生命維持に不可欠な栄養素が入っている「スーパーフード」なのではないか。
ボクシング5階級チャンピオンで、先日、スーパーバンタム級への昇級1戦目でいきなり世界チャンピオン、かつ2団体統一チャンピオンとなった井上尚弥とも対戦経験のある、フィリピンのノニト・ドネア選手も日本のラーメンが大好きだそうだ。減量後のリカバリーとして、スープの塩分、麺の炭水化物、チャーシューのたんぱく質を摂取できると話していた。
まあしかし、運動もしなければ汗をかく機会もない体にとって、毎日のラーメンは確かに体に良いとは言えないだろう。でも、食べたいなら、体が欲しているということだから、気にせず食べれば良い。でも、それが動画によって欲を刺激されただけで、体が欲していないのであれば、何かしら問題は出てくるのかもしれない。これはラーメンに限ったことではない。この情報社会のなかで、自分にとって必要なもの、自分が本当に欲しているものを見分けるのは、簡単なことではない。