鼓膜に張り付いた髪の毛

数日前から、左の耳に違和感があった。指でみみの周りを押したり、綿棒を使ったりすると、ポコポコと、プールで泳いでいて耳に水が入ったような感覚があった。イヤホンを長時間使用したからか、バーピーで疲弊して免疫力が低下し何かの感染症にかかったのかとも心配した。水か、膿が出ているのだろうと。

近所の耳鼻科を探して受信したら、先生が耳を覗き込み、「なるほどね〜」と言った。どんな状態なのかとやきもきしていたら、「動かないでね〜」と言いながら、金属製の長い箸のようなピンセットを耳の中に突っ込まれた。その箸が引き抜かれると、先生は「これが鼓膜に張り付いていた」と説明してくれた。みると、5cmくらいの短い自分のものと思われる毛があった。「これが鼓膜に張り付いていたから、綿棒を使ったときに音がしていたのだ」とのこと。

金属製の別の器具を叩いて、私の左耳の近くに持ってきた先生は「どう、聞こえる」とたずねた。金属が振動しているボワーンとした音が聞こえた。聞こえます、と答えると、「これでしばらく様子をみてください」とのこと。診察は以上であった。

初診だったので1700円も取られた。先生はかなりの高齢のようだったが、手際よく患者を診察していた。待合室には5、6人いたが、みんなぱっぱと診察され、処方箋を渡され、会計をしていた。杖をついてゆっくりしか歩けないおばあさんもいた。人生は短い。

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