自転車の楽しさと尻痛

ドコモのシェアバイシクルを初めて利用した。自転車に乗るのは久しぶりで、乗り出したときは子供のように心がウキウキした。電動アシストで坂道も快適である。もともと充電が少なかったので、下り坂などでは電源を切るなど気をつかったが、ふだん自分の脚で移動している身に、自転車の移動性能は新鮮な喜びを与えてくれた。

気になっていたパン屋まで行き、公園のベンチに座って買ったパンを食べ、読書したりした。自転車は自分の都合のいい場所で返却できるから便利である。天気のいい休日の新しい遊びになりそうだ。

ただ、未だに会食恐怖症が強いので、自転車で気ままに移動し、偶然みつけた美味しそうな飲食店に入って食事するのはまだハードルが高い。いつかこの病が克服できたらと願わずにいられないが、精神科医や患者などがネットで発信している言葉によると、完治はしないらしい。夢だったヨーロッパ旅行も閉ざされたと考えると本当に悲しい。

でもいまの私には自転車がある。天気のいい日に林道を駆け抜けると本当に気持ちがいい。一方、昔からそうなのだが、自転車に乗っているとお尻が痛くなる。尻の筋肉が薄いのか、それとも骨盤が歪んでいて正しい位置をサドルに接地できていないのか、10分もすると尻が気になり始める。サドルが固いとの仮説は、他の人は問題ないのだろうから却下される。あくまで私自身の尻の問題であるに違いない。

この尻痛問題があるから、自ら自転車を保有するのがためらわれる。マンションの駐輪場は空きがないので買うなら折りたたみ自転車になる。折りたたみ式でも電動タイプはあるようだ。値段は張るようだけれども、尻痛問題さえなければ、価値のある買い物になるだろうが、尻込みしてしまう。ダジャレである。

立ちこぎや、必要なら尻パッドなどを活用する。そういう手間を上回る喜びが、自転車にはある。

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