自然の不思議

暖かくなったと思ったら寒くなる。3月というのは、そんな季節である。花を咲かせる木々もあれば、鳥の活動も活発になるようだ。しかし、寒い日は、外出がためらわれるくらい、寒い。春がまた遠のいた、と思う。

春から夏にかけての服装は、なかなか難しい。ミニマリストを目指す身としては、春、そして秋の服は、なるべく減らしたい。しかし3月にTシャツで過ごすのは狂気の沙汰だから、羽織物が必要になる。でも、その期間は短い。だから、冬物で春と秋をカバーできればいいのだが、冬の寒さに対抗する服を春と秋に着ると、大抵は暑すぎる。

それにしても、自然とはおもしろい。とくに日本は四季があるから、季節ごとに環境がめまぐるしく変わる。よくもまあ、こういう大仕掛けのからくりを何万年と続けるものだあ、と畏怖すら感じる。動植物が春になって活発になるのも、あらかじめプログラムされているかのようである。人間だって、空気中の酸素濃度が多すぎても少なすぎても生きていけなくなるのだから、絶妙なバランスの上に、奇跡的に命が成り立っているのだろう。神は信じないが、なにか人知を超えた存在が差配しているのではないかと思いたくなるくらい、自然のメカニズムはうまくできている。

人間や動物の体にしたってそうである。どうして目があり、口があり、内臓があるのか、どうしてそれらの器官が、それぞれの役割を果たしているのか。誰がデザインしたのか。微生物から生物が発展してきたというが、人間はどうして今の形態になったのか、不思議で仕方ない。なんかそういう神秘を科学的に明らかにした本があれば、ぜひ読んでみたいと思う。

自然の不思議さに思いを巡らすことができるのは、身近に自然があるからだろう。人工的な公園であっても、動植物が生息し、エコシステムを構築しているものもある。公園の池を定期的に抜いて清掃する工事が行われるようだが、どうしてそのような人工的な池に、水中生物や水鳥が生息できるのか、不思議である。酸素とバクテリアがあれば、自然を形成できるのかしら。考えても考えても不思議である。そして、楽しい。

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