コツを掴むまでが大変

ラテン語を始めてから最初の1、2年は、自分が何をやっているか訳がわかっていなかったことが一番つらかった。辞書を弾けば単語の意味はわかるし、活用・変化表をみれば格、時制、法がわかる。それでも、文法知識がないと読めない。意味をつなぎ合わせて自分なりに解読しようとするのが初心者が陥る罠だが、文の構造を意識して読むまでにかなりの時間がかかった。

柔術でも、同じような迷宮に入り込んでいる。何をしたらいいのかわからない。打ち込みならシンプルだけど、ちょっと複雑なドリルになると一つ一つの動作を覚えきれない。スパーともなれば、これまた何をどうしたらいいのかわからない。自分が極められたかどうかもわからずタップしたりする。親切な人が教えてくれることもあるが、それを十分に理解できない。

こういう壁にぶちあたると、当然、自信を失う。そういう状態でいることは不快だから、なるべく離れようとする。でも、わからないなりに続けていると、段々と感覚が掴めてくることがある。そうなるまでにどれくらいの時間を要するかわからないが、できるまでやる、という覚悟を持たないと、続けられない。でも、そういうつらい時期を通過してコツを掴めると、これは一つの大きな成長となる。ラテン語の文法知識があるから古典ギリシャ語の勉強もある程度見当がつくようになる。柔術も、そういう日が来ると信じて、とりあえずわからないなりにクラスに参加し続けよう。

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