自分がいかに優れているかを常に周囲に喧伝していないと、自尊心を保てないやつがいる。こういうマウンティングに長けるやつは、出世もする。周りはその強引さに辟易しているのだが、押しの強さに、みな従わざるを得ない。
こういうやつと同じ会議に出席すると、最悪である。議題がどうこうより、いかに自分が物事を知っているかをとうとうと、しかし論理は破綻しながらしゃべりまくる。それっぽい用語をコピペし、パッチワークのように散りばめるが、結局なにがいいたいのかわからない。しかし余人の介入を許さず切れ目なくしゃべりまくるから、周囲の人間はただ聞いていることだけしかできないが、結局、何も得られない。本人だけが、自分の優秀さを誇示してご満悦というわけである。
会社の上層部も、こういう自己主張の強いやつには、何もできない。そいつの害悪によって決定的な状況に陥るまでは、動かない。それによって、優秀な人材が去っていくとしても。
ほんとに、人間関係というのは煩わしい。組織にいると、こういうマウンティング野郎に付き合わされる。俺が会社を辞めたいのは、こういう人間が跋扈しているからである。もしマウンティングするやつがいなければ、結構快適にやっていけると思うのだが、マウンティングするやつがいる限り、メンタルの平穏は望めない。
若い頃から、そういう己の社会不適合さを理解していた。だから、人と付き合わずにすむ物書きを目指そうと思ったのだが、四半世紀の努力も虚しく、相変わらずサラリーマンに甘んじている。それを辞めるのももう時間の問題だが、かといって一人で食っていけるほどの力がついていない悲しい現実がある。努力も、量をこなさないと、いくら長く続けても意味がないということなのだろう。
もしできるなら、そういうスタンドプレーが大好きなマウンティング野郎を、実力で圧倒し、尻尾を巻いて退散させてやりたい。もしそうすることができれば、さぞかし痛快だろうなあ。