固定費を下げるため、引っ越しを考えている。場所の候補はいくつかあるが、家賃のほかに、アクセス、防音性、駅までの距離、街の雰囲気など、いろいろな検討要素がある。すべての希望を満たす物件は存在しないので、優先順位を決め、上位を満たす物件で満足するしかない。今回でいえば、家賃である。
今の家はアクセスもいいし、近くに豊かな自然もあるし、気に入ってはいる。隣人の騒音の問題はあるがね。でも、家賃も高いから、今後、会社を退職することを考えたら、贅沢は言っていられない。しばらくは、貯金を取り崩して生活していくことになるだろうから、できるだけ家賃を下げる必要がある。
しかし、不動産屋との相性もある。こちらが知りたいことをたずねても、はっきりした回答をしてもらえないと困る。壁の厚さ、防音性について聞いているのに、話をはぐらかすだけでなく、いろいろな決まり事を延々と繰り返してきたりする。それで部屋は気に入っても、なんだかうんざりして、もう二度と来たくないと思ってしまう。
そうかと思えば、不動産屋で長々と待たされる。自分のために物件をリサーチしてくれているのか、どうかもわからない。急に席を立って、オフィスの奥に引っ込んでしまって、放ったらかしにされる。で、一応は条件に見合う物件として、いくつかの部屋を紹介されたが、隣の駅だったり、家賃相場が違ったりと、とんちんかんなことばかりしている。挙げ句の果には、実際に内見に行ったら、鍵がなくて入室できないと来た。もうコントである。
それでも、来たるべきときに備えて、引っ越しはいずれしなければならない。もう贅沢は言わず、家賃優先で決めるしかないだろう。固定費が下がれば、いつ辞めても生活は大丈夫そうだという実感が湧いてきて、つらい会社勤めのストレスにも多少は耐えられるようになるかもしれない。いずれ辞めるにしても、それまでの間に貯金ができるわけだし。ただ、防音性は譲れないけどね。もう隣人の騒音で悩まされたくはないからさ。