もともと社会不適合者だし、会社員なんてやってられない。そう思い続けてもう四半世紀近くサラリーマンをしている。だが、もう限界だ。パニック障害になったし。それもだいぶ改善して元通りの生活を送れるようになりはしたけど、もう自分の嫌なことはできるだけしたくない、自分にできる好きなことだけをして生きていきたい、それ以外の生き方はしたくないという気持ちが強くなっている。会社での出世競争、人間関係、もううんざりだ。
しかし勤めている以上、安定的に収入を得られる。このためだけに会社に属しているといっていい。それをみずから捨てるのは、自分でも愚策だと思う。だからといって、死ぬまでこの煮えきらない悶々とした日々を過ごすのもどうかと思う。そういう経験はこれまでもう嫌というほど経験してきたのだし。
かといって組織を離れて生計を立てられる力が自分にはない。書き手としてやっていきたいが、仕事を取るために頭を下げるのも嫌だし、興味が持てないテーマについて取材し書くのも嫌である。自分が書きたいと思うものだけ書いて、それで生計が立てられるのが理想である。
そんな夢みたいなことが起きるわけがないと誰しもが思うだろう。ミュージシャンになって成功するとか、そういうのと同じ夢物語である。でも、それを実現させることほど生き甲斐を感じられるものもない。ふつうは無理でも、それをやってのけたら格好いい。では、そういう成功に見合った努力をしているかといえば、していなくもない。
それこそ書くことは四半世紀続けている。文章力も当初と比べたら向上していると思う。少しでもその成長の足しになればと思って諸外国語の学習もしている。これらの取り組みにどれだけ効果があるかは自分でもわからないが、ラテン語の学習は、一番文章力の向上に還元されていると思う。文章を構造で把握する視点を得られたからね。
会社を辞める日は刻々と近づいている。なんとか書き手として生活費くらい稼げるようになってから辞めたいけど、そう思い通りにはいかないだろう。いまできるのは、時間をできるだけ有効活用することだ。だらだらとスマホをみるのをやめ、毎日なるべく多く書き、読むこと。すぐに報われないことはよくわかっている。それでも努力を続けられるのが自分の強みだ。だからとにかく目の前のことをがんばろう。あとちょっとで報われるかもしれないから。