夏も終わりがみえてきた。日が暮れるのが早くなったし、吹き抜ける風も心地よくなってきた。それでも蒸し暑い日が続いていた。涼しくても雨だったりして、夏の終わりをはっきりとは感じられなかった。
だが今日、晴れているのに、暑くないという、しばらく忘れていた気候が出現した。秋である。日差しはしっかりあって、明るい。でも、涼しい。エアコンを使わなくても苦痛ではない。こんな季節が本当に存在していたのだ。今年の猛暑は尋常じゃなく厳しく、長く、これがもう定着して、永遠に続くのではと錯覚させられるほどだったが、ちゃんと秋は来てくれるようである。地球の不思議な運動だ。
あいにく調子が良くないので、行楽日和でもそこまで浮かれた気持ちにはなれない。公園に行ってのんびりしようかなと思う一方、親子連れの騒々しさで却って神経がすり減ってしまうかなという心配も出てくる。何も考えず、ぼーっとする時間を持ちたいものだが、これがなかなか難しい。時間があれば語学をやりたいという気にもなるし、なかなか気が休まらない。
アゴタ・クリストフの自伝小説があると知って、洋書を扱う本屋に行ったが売っていなかった。そのかわり「Hier」という彼女の小説を買った。それだけでは物足りず、世界史の本(フランス語)を買った。自伝はい方ないからネットで注文した。到着まで2週間ほどかかるようだ。秋は読書の季節でもあるというから、今秋は多くの書物に親しみたいものである。