40年以上生きてきて、自分のことを社会不適合者だと思い続けてきた。人とコミュニケーションをするとどっと疲れる。自分の興味があることだけやっていたいし、そうでないことをやらなければならないと、人生が牢獄であるかのように嘆く。子供のころから周囲から浮いていると感じていたし、それは今でも続いている。B型だからマイペースという自己認識もあった。それでも、とてもこの社会は生きにくいと感じていた。
発達障害という言葉は知っていたが、その実態は今でもよくわからない。ただ、先日You Tubeの動画で発達障害の特徴が説明されていて、そのなかに右腕を3回まわしたら、左腕も3回まわそうとする、というのがあった。この左右のバランスを取ろうとする感覚は自分にもある。買い物をして荷物を片手にもっているとバランスを取りたくなってもう一方の手に持ち替える。そして、負荷が均等になるようにと考える。
これだけで発達障害かどうか判断できるものではないだろう。グレーゾーンという定義もあるようだ。しかし、正直なところ、自分が発達障害であったとしても、人生は何も変わらないと思う。自分のおかしな点が性格のせいではなく、病気なのだと思ったところで、気持ちが楽になるわけではない。何の解決にもならない。引き続き、こんな自分を受け入れながら生きていくしかないのだ。もっと若い頃にそうと気づいていれば、何かが変わっていたのかもしれないが、さりとて治療できる病気ではないようだし、結局、自分にできることをやっていくしかないのだろう。
幸か不幸か、20年以上もサラリーマンを続けてきた。いつも、もう限界だ、と思いながら続けてきた。今もそうである。そして常に、会社勤めをしない生き方を夢見てきた。でもフリーで生きていく力はまだ自分にはないようだ。いや、やってみなければわからないか。もうサラリーマンでいることも難しくなっている。そう思い続けて20年以上経ったわけだが、寿命のことも考えると、いい加減、勇気を出して一歩を踏み出す時が近づいているようである。